野球をするのに必要なものって何でしょうか?
グローブ、ボールなどがもちろん必要ですが、まずは野球をする「場所」が必要です。
ところで、グランドはどうやって、作れば良いのでしょう?
「塁と塁の間は何メートル?」、「投手と捕手の間は何メートル?」、「大人用と子供用のグラウンドはサイズが違うの?」等々、色々と疑問がわいてきます。
これを知らないと、毎回の練習でのグランド作りができませんよね。
また、幹事試合等で正式なグランド作りが求められる時には、バッターボックスやコーチャーズボックス(正式にはコーチスボックス)等、細かい規定に沿って作らなければなりません。
そこで、スムースなグランド作りを行うための手順を記しておきます。
1. 用意するもの
1) メジャー(巻尺)
50m以上のもの×1本、40m以上のもの×1本が最低限必要です。
50m以上のものがさらに1本あると、一塁および三塁が一度に計測できて、非常に便利です。
2) ベース
ホームベース×1枚、各塁用ベース×3枚。当たり前ですね。
3) ラインカー
石灰を入れて白線を引く、車のついたもの。小学校などでお馴染みですね。
なければ、足で適当に引いて下さい。練習の時は、それでも充分です。
4) 人手
最低でも、3名は人手が必要だと思います。パパさんの手が足りない時には、ママさん方や子ども達に手伝ってもらうこともあります。
2. 普段の練習用のグラウンド作り
1) 本塁の位置を決める
まずは基点となる本塁の位置を決めましょう。本塁の後ろにもある程度の距離が必要です。また、本塁を基点に一塁または三塁へ線を伸ばした時に、ファウル・ゾーンにも充分な余裕が欲しいものです。障害物等はケガの原因となりますので、移動するか、邪魔にならない位置まで本塁を移動させましょう。
2) 各塁の方向を決める
グラウンドの状況に合わせて、ファウル・ゾーンのスペースや障害物、また打球が飛ぶ方向、外野の距離などを考えて、本塁以外の各塁の方向を決めましょう。
3) 一塁線を固定し、ファウル・ラインを引く
一塁線の方向を固定したら、まずメジャーに沿ってラインカーでファウル・ラインを外野まで引きましょう。
※もちろん三塁線からでも構いません。グラウンドの状況に応じて、適宜読み替えてください。
4) 一塁と二塁の位置を決め、ベースを設置
まず、Aさんが2本のメジャーの「0(ゼロ)」の目盛りを重ね合わせてしっかり持ち、本塁の基点(ホームベースのとがった部分)に合わせます。
次に、Bさんは1本のメジャーの「23m」の目盛りを持って一塁ファウル・ライン上に合わせます。
最後にCさんが一塁を経由したメジャーの「46m(塁間23m×2)」と、本塁から直接伸びるメジャーの「32.5m」の目盛りを重ね合わせ、本塁・一塁どちらからのメジャーもピンッと張るように引っ張り、そこを二塁の基点にします。
つまり、二辺が23mの直角二等辺三角形を作ったことになりますので、「32.5m=2 3m×ルート2(≒1.41421356/ひとよひとよにひとみごろ)」という訳です。
ちなみに、ベースの置き方ですが、一塁および三塁ベースはファウル・ラインに沿って、23mの点から本塁側に設置します。二塁ベースは、ベースの真ん中を基点に合わせて設置します。
5) 三塁の位置を決める
本塁および二塁のメジャーをしっかり固定したまま、一塁のBさんが「23m」の目盛りを持ったまま三塁へ移動し、本塁側・二塁側両方から伸びるメジャーをピンッと張って、三塁の基点を決めます。
6) 三塁ファウル・ラインを引く
本塁の基点と、5)で決めた三塁の基点を通って、外野までファウル・ラインを引きます。
7) 三塁ベースを設置
三塁ファウル・ラインに沿って、先程決めた基点に三塁ベースを設置します。
8) ピッチャーのプレートを設置
二塁へ伸ばしたメジャーを片付ける前に、本塁の基点から、15mと16mの位置に、プレートを設置します。通常の練習時は、ラインを引くだけです。
ちなみに、5年生以上は16mのラインから、4年生以下は15mのラインから投球します。
3. 試合用のグランド作り
試合の際には、上記練習用のグラウンド作りに加えて、試合に必要な次のようなものを作らなければなりません。
1) バッターボックスおよびキャッチャーボックス
2) ダート・サークル
3) ネクストバッターズ・サークル
4) コーチス・ボックス
5) スリーフット・ライン
6) ボールデッド・ライン(スタンド・ライン) 等々
詳しくは、下記のグラウンド規定「グラウンド規定」をご覧ください。
注)グランドの規定は所属団体や使用するグラウンドによって異なる場合があります。実際のグラウンド作りにあたっては、都度規定をご確認ください。